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平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震
2011年3月11日14時46分,三陸沖でMw9.0(気象庁再解析,3月13日)の地震が発生しました.栗原市などで震度7を観測し,日本列島の広い範囲で大きな津波が発生しました.余震も継続して発生しています.今後も規模の大きな余震が発生すると予想されます.津波も発生する可能性があります.津波警報・注意報などが発表された場合は,海岸には近づかず,海岸沿いの平野部の方は高台に避難してください
報道によると,地震動や津波,これらに伴う火災などたいへん大きな被害が発生しています.
日本で近代的な観測がはじまって以来最大の地震です.余震や津波など,これまでに経験しなかったような事態が発生する可能性があります.じゅうぶんご注意ください.
東北地方太平洋沖地震に関する防災研究所附属地震予知研究センターおよび地震防災研究部門,理学研究科地球惑星科学専攻の関連分野による観測・調査・研究について紹介します.
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(最終更新日:2011年12月15日:初版掲載:2011年3月11日)
目次
- ひずみの収支が示唆していた巨大地震
- 東北地方太平洋沖地震による地震のダイナミックトリガリング(動的誘発作用)
- ハイレートGPS解析
- InSAR解析
- バックプロジェクション解析
- 東北地方太平洋沖地震にともなう静的応力変化
- GPSキネマティック解析による地震時変位(水平)または(鉛直)
- 中部地方北部から中国・四国地方における地震活動
- 臨時地震観測
- 地殻変動連続観測点のひずみ地震動
- 神岡鉱山でのひずみ地震動
- 京大の微小地震観測網で観測された地震波
- 緊急地震速報発信状況
- リンク
ハイレートGPS解析
図をクリックすると詳細ページにリンクしています.
精密単独測位 (PPP) 法によるハイレートGPS解析結果です.それぞれの観測点(GEONET電子基準点)で地震時にどのように地面が動いたかを示します.図は,GEONET牡鹿での解析結果です.
InSAR解析
陸域観測技術衛星「だいち」の画像から,干渉画像を作成しています.下北半島から牡鹿半島まで約3.5mの変動です.(地震予知研究センター 橋本・福島・高田)(図をクリックすると詳細ページへ)
バックプロジェクション解析
米国の地震計で観測された地震波をつかって,地震の破壊の進展のようすを調べました.(図をクリックすると詳細ページへ)
(地震防災研究部門 Wang・Mori)
東北地方太平洋沖地震にともなう静的応力変化
今後の内陸地震活動を予測するために,影響を受ける断層の走向,傾斜,すべり角(すべりの向き)の地域性を考慮して応力変化の計算を行い, 各地点でのクーロン応力変化の最大値をマッピングしました.(図をクリックすると詳細ページへ)
(地震予知研究センター 遠田)
GPSキネマティック解析による地震時変位(水平)または(鉛直)
GEONETの30秒データのキネマティック解析結果を紹介します.
最大変位は,雄勝で水平5.2m,沈降1.1 mです.
(京都大学大学院理学研究科地球物理学教室 宮崎)
中部地方北部から中国・四国地方における地震活動
東北地方太平洋沖地震(M9.0)の後,全国的な地震,火山活動の活発化が確認されています.当センターの地震観測網においても,近畿地方とその周辺域(特に,中部地方北部から中国・四国地方)における地震活動について注意しています.(図をクリックすると詳細ページへ)
(地震予知研究センター 定常地震観測担当(西上・片尾)/地震防災研究部門)
東北地方太平洋沖地震合同観測
臨時オンライン観測点の波形の例.3月15日16時から1時間の地面の振動のようす.(図をクリックすると詳細ページへ)
京都大学防災研究所では,東北地方太平洋沖地震合同観測の一環として,一関市花泉町にオンライン観測点を設置しました.被災地のたいへんな状況の中,観測機材を置かせていただいた方々に感謝申し上げます.また,設置後のメンテナンスは,東北大学大学院理学研究科 地震・噴火予知研究センターのメンバーによって実施されています.
東北地方太平洋沖地震合同観測は,北海道大学,弘前大学,東北大学,東京大学,名古屋大学,京都大学,九州大学,鹿児島大学により実施されています.この合同観測は,2011年東北地方太平洋沖地震に関する総合調査」への科学研究費補助金(特別研究促進費)の「1.海底地震観測及び陸上地震観測による地震活動調査,震源域の地殻構造調査」の一環として実施されています.
(地震予知研究センター/地震防災研究部門)
ひずみ地震動
地球を何周もする表面波のひずみ地震動記録.ラディアル方向(震央と観測点を結ぶ方向)のひずみ波形です.(図をクリックすると詳細ページへ)
(地震予知研究センター 森井)
神岡鉱山での本震時のひずみ地震動
神岡鉱山内に設置した石井式ボアホールひずみ計で観測された本震時のひずみ地震動波形です.(図をクリックすると詳細ページへ)
(地震予知研究センター 加納)
京大の微小地震観測網で観測された地震波形
京都大学で展開している微小地震観測網で観測された短周期地震波形です. 最新の波形は地動モニタを参照してください.
(地震予知研究センター)
緊急地震速報配信状況
緊急地震速報は最初にP波が観測されてから8秒後に発信されました.(図をクリックすると詳細ページへ)
(地震防災研究部門/次世代開拓研究ユニット 山田)
リンク
京大関連:防災研究所
- 防災研究所地震予知研究センター
- 防災研究所English Links for the 2011 Tohoku, Japan Earthquake(地震防災研究部門)
- 2011年東北地方太平洋沖地震に関する情報(地震災害研究部門 強震動研究分野)
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震について(速報)(地震災害研究部門 耐震基礎研究分野)
- 東北地方太平洋沖地震津波 現地状況報告(巨大災害研究センター)
- 2011年東北地方太平洋沖地震に関するウェブ情報のTrendRreader解析(巨大災害研究センター)
全般的なもの:大学・研究機関・省庁
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に関する情報(地震調査研究推進本部)
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の評価(地震調査研究推進本部 地震調査委員会)
- 報道発表資料(気象庁)
- 気象庁:平成23年3月11日14時46分頃の三陸沖の地震について
- 2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(M9.0)の特集(東北大学大学院理学研究科 地震・噴火予知研究センター)
- 2011年3月 東北地方太平洋沖地震(東京大学地震研究所)
- 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震(M9.0)について(北海道大学大学院理学研究院附属地震火山研究観測センター)
- 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震(M9.0)の特集ページ(名古屋大学大学院環境学研究科附属 地震火山・防災研究センター)
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に関する対応(国土地理院)
- 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震(建築研究所 国際地震工学センター)
- 東北地方太平洋沖地震 特設ページ(超深度掘削 KANAME)
- Magnitude 8.9 - Near The East Coast Of Honshu, Japan(USGS=米国地質調査所)
- Pacific Tsunami Warning Center(太平洋津波警報センター)
すべりの解析
- NGY地震学ノート No.36(名古屋大 山中氏)
- 2011年3月11日東北ー太平洋沿岸地震(暫定)(つくば大 八木氏ほか)
- Finite Fault Model Preliminary Result of the Mar 11, 2011 Mw 8.9 Earthquake Offshore Honshu, Japan(Gavin Hayes, USGS)
- 2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震(ハーバード大,日本語.英語版)
- Science Highlights 2011 - UNAVCO Event Response to the Mw=8.9 Sendai, Japan Earthquake March 11, 2011(UNAVCO)
データ等
- USGS の速報震源(GoogleEarthで見れます)
災害情報・災害支援情報
- 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震関連情報(気象庁ポータル)
- 災害用ブロードバンド伝言板(web171)(NTT東日本/NTT西日本)
- 災害用伝言ダイヤル(171)(NTTY東日本)
- 東北地方太平洋沖地震:通行実績情報(KMZファイル)のダウンロード(ホンダ InternaviPremiumClub)
- 東日本巨大地震(東北地方太平洋沖地震)(Google Crisis Response)
(順不同)